Demo3D var.2017 新機能について

こんにちは。マーケティング担当の野崎です。
最近は随分暑くなって参りました。皆様、熱中症に気をつけてお過ごしください。

さて、Demo3D var.2017がリリースされて久しいですが、
今回は「Demo3D var.2017 新機能」をピックアップしたものについてご紹介していきたいと思います。

VolumetricPhysicsフレームワークの追加

VolumetricPhysicsにおいて物理エンジンの種類が3種類に増えました。
 ※後日の記事にて詳しく解説させて頂きます。

ODE…OSSの物理エンジン。動力学演算と衝突検出演算部分から構成されています。
PhysX…nVIDIA製の物理エンジン。GeForceシリーズのGPUで動作させることにより非常に速い演算処理能力を発揮します。
Bullet…OSSの物理エンジン。バラバラに散らばった集合体を連続的に演算できる能力があります。

QLPの強化(QuickScriptの追加)

QLPに新規エディターが登場しました。QLPの画面を右クリックし「Upgrade To New Editor…」を押下すると新規エディターが開きます。

ブロックをドラッグ&ドロップして入力/削除が出来る他、エディターに直接入力することが可能になり、インテリセンス(*)が表示されます。

 

 

(*)インテリセンスとは…開発環境で利用される自動補完システム。途中入力の状態で利用できるメソッドなどが表示されます。

Stereo3D 360 Video

下のようなYouTubeにおいてドラッグして視点を移動できる動画がDemo3Dで作成できるようになりました。レンダリングオプションを開き、「Enable Stereo」と「Enable VR 360」にチェックを打つと作成できます。

VR/MRサポート対応

HTC Vive(VRヘッドセット)、Leap Motion(VRコントローラ)、HoloLens(MRヘッドセット)、Samsung GearVR(VRヘッドセット)のサポートに対応しました。

MRとは複合現実と呼ばれる最先端のテクノロジーになります。MRはSF映画などであるようなホログラムという投影技術に近いものです。

一時期「ポケモンGO」というスマートフォンのゲームが流行しましたが、こちらはAR(拡張現実)という技術になります。

MRはMixed realityの略で「現実なのか仮想現実なのか分からないほどリアルな投影技術」です。現在microsoftが開発したHoloLensがMRに近くなっていますが、未だこちらもレンズ越しでないと映像は確認出来ません。

「何もない場所に投影できる」ほどMR技術が進歩したら、と考えると非常に浪漫のある話です。

ライセンス注意点
2016のライセンスでは2015、2016共にご利用頂けましたが、今回の2017は多少複雑になっていますので説明させて頂きます。
2017ライセンスはUSBドングルにおいては2017も2016も両方起動しますが2015は起動しません。
NLSにおいてもドングルと同じように2016も2017も利用出来ますが、ライセンスの借用(Borrow)状態ですと2017、または2016どちらかしか借用することが出来ません。お気を付けください。

こちらが今回の新機能についての詳細な資料になっております。
  →Demo3D var.2017 日本語訳 資料PDF
※VehicleFrameworkカタログについてEmulate3Dに問い合わせたところ現在開発中とのことです。


 次回の火曜は冒頭で少し触れている「ver2017で追加になった物理エンジン」について解説します。

 物理表現はDemo3Dの大きな特徴でもあるので是非ご覧ください。