HDS#09 Transferの概要

 

こんにちは、開発Gの杉原です。

 

 

今年のゴールデンウィークも1、2日と休暇を取れば9連休です。

というのは、あくまで希望であって、現実はどうだかわかりませんが。

次回更新時、ここで「やった休みだーー」とか書けることを祈りつつ。

 

さて今回からはDemo3Dの「Transfer」について、長期にわたって紹介していこうかと考えております。

まず今回は「Transferの概要」ということで、簡単にTransfer全体の説明をしていきたいと思います。

下図のようなモデルがあったとします。

コンベアからコンベアへ、フォークリフトがパレットを搬送するだけのモデルですね。

 

このモデルを作るとき、次のように作ります。

1.コンベアを2台設置する

2.フォークリフトを1台設置する

3.搬送元となるコンベアのEndコネクタと、フォークリフトのStartコネクタを接続する

4.フォークリフトのEndコネクタと、搬送先となるコンベアのStartコネクタを接続する

 

たったこれだけで搬送を行ってくれるんだから、Demo3Dって簡単ですよねーっていうのが、このDemo3Dの製品ページでもうたっている「簡単な操作性」です。

確かに簡単なんですが、どうしてもあらかじめ定義された動きしかできないというのが悩みどころですね。

そこでスクリプトなどをカスタマイズすることになるのですが、その中でどうしても避けて通れないのが「Transfer」なのです。

言い換えれば「詳細なカスタマイズをしないのなら気にしなくてもいい」ということでもありますね。

 

さて、このTransferはどこで使われているのかというと、先ほどの図を例にとると

1.左側のコンベアからフォークリフトへワークを渡すTransfer

2.フォークリフトから右側のコンベアへワークを渡すTransfer

の2か所で使われています。

つまり、あるVisual(搬送元)から、別のVisual(搬送先)に対してワークの所有権を移すのがTransferということになります。

Transferにおいて、この搬送元のことをTx、搬送先のことをRx、ワークのことをLoadと表します。この名前はよく出てくるので覚えておいてください。

 

そしてTransferは次のような流れで処理されます。

上から順次処理されていき、TxとRxで並んでいる部分は並列に処理されます。

詳しいことはまた後で説明するとして、大まかな流れとしては

1.Transferの生成と開始

2.移動などの事前処理

3.ワークの受け渡し・受け取り

4.移動などの事後処理

5.加工などの業務処理

となっています。

図にいろいろ書いてありますが、この5つのプロセスに分けて考えればそうそう難しい話ではないと思っています。

 

ということで、まずは次週より5週にかけてこの5つのプロセスについて説明していきます。

あまり難しい話になりすぎないよう頑張りますので、是非お付き合いください。


 

ということで次回の【How to Demo3D Scripting】は「Transferの流れ①:生成と開始」をお送りします。

更新は4/26(木)、ご期待ください。