こんにちは、開発Gの関口です。
今回は「ピッキングの種類」について、ご説明させていただきます。
物流倉庫で行われるピッキング方式には、様々な種類が存在します。
「ロジアナ君」では、一般によく知られた以下の3つの方式のピッキング方法を選択することができます。
①オーダーピッキング(シングルピッキング)
⇒オーダー順にピッキングした時の結果を出力したい時に選択します。
②マルチオーダーピッキング
⇒1回のピッキングリストに、複数オーダー指定した時の結果を出力したい時に選択します。
③トータルピッキング
⇒同一出荷日、バッチNoで、品番毎にピッキングした時の結果を出力したい時に選択します。
「同時処理品番数」に指定した品番数を1回のピッキングリストの単位とします。
では、各ピッキング方式によって導線がどのように変わるのか見てみましょう。
今回は、以下のようなレイアウトを用意しました。
「家具」「服飾品」「家電製品」「日用品」の4つのエリアが存在しています。
出荷データとして、以下のデータを用意しました。
オーダー項目では「A」が4つ、「B」が4つ、「C」が5つ、「D」が3つ存在しています。
まずは、単純なオーダーピッキング(ソートなし)の導線を見てみましょう。
①オーダーピッキング
出荷データにはオーダーが4つあったので、当然4回ピッキングを行う必要があります。
このオーダーをすべて終えるまでの歩行距離は、214.37mでした。
②マルチオーダーピッキング
次にマルチオーダーピッキング方式で実行してみましょう。
同時処理オーダー数は今回は2とします。
1回のピッキングで2つのオーダーを処理するわけだから、2回のピッキングで済みますね!
導線が重なっている部分があります。
基本的に効率的なルートを辿ると導線が重なることが少ないです。
今回はルートの最適化処理を行わずに計算を行ったためこのような結果となりました。
しかしながら、オーダーピッキングでは4回のピッキングを行っていたのをマルチオーダーピッキングでは
2回のピッキングで全て商品を取ってきました。
実際の歩行距離は、171.36mとオーダーピッキングよりも少なくなっています。
③トータルピッキング
最後にトータルピッキングを試してみましょう。
出荷データには全部で12種類の品番が存在します。
今回は1回のピッキングで6種類の商品を取りに行くとします。
つまり、12種類÷6で2回のピッキングで済むわけですね。
1回目のピッキングではレイアウトの左側部分、2回目のピッキングでは右部分に商品を取りに行っています。
トータルピッキングでは、このようにピッキングの際の辿るルートが特定のエリアに集中することが特徴として挙げられます。
総歩行距離は、116.17mとオーダーピッキングに比べ1/2近く少なくなっています。
勿論、トータルピッキングではピッキングした後に各搬送先に仕分けるという作業が必要なので一概に全行程の作業が早くなるとは限りません。
このようにロジアナ君では、各ピッキングの方式によってどのくらい作業時間・歩行時間が変わるのか簡単に調べることが出来ます。
しかし、今回ルートの計算において導線の重なる部分が発生していました。
これを解消する機能がロジアナ君には存在します。
次回はそのことについてお話ししましょう。
次回は「ルートの最適化」についてお話させていただきます。
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